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第255回企画展示
装丁〜もう一つの本の魅力〜
期間:令和2年9月16日(水曜日)から10月29日(木曜日)
場所:閲覧室(3階)

日本では、明治期に西洋の製本技術と印刷が取り入れられました。そこに江戸時代に流行した浮世絵や木製版画の技法が駆使され、美術工芸のように美しい装丁・挿絵の書物が出版されました。

そして現代では、「シリーズで並べると1枚の絵が現れる表紙のカバー」や「表紙を透けさせる」「小口に色がついていて、絵や字が浮かび上がる」など趣向を凝らした造本・装丁の書物も数多く出版されています。

また、詩人の萩原朔太郎は『装幀の意義』で「書物に於ける装幀の趣味は、絵画に於ける額縁や表装と同じく、一つの明白な芸術の「続き」ではないか。・・・(中略)・・・同じやうに我等の書物に於ける装幀――それは内容の思想を感覚上の趣味によって象徴し、色や、影や、気分や、紙質や趣深き暗示により、彼の敏感の読者にまで直接「思想の情感」を直覚させるであらうところの装幀――」と、書いています。

今回の展示で、趣向を凝らした造本・装丁・挿絵の本を通して、もう一つの本の魅力を楽しみいただきたいと思います。

そして形ある書物だからこそ味わえる「思想の情感」を感じていただければ幸いです。


展示資料:PDF版(790KB)