藩士は平時に於いて文官たると共に、事變に際しては戰鬪隊員なり。故に豫め之に處するの部隊編成を定め置かざるべからず。凡そ戰時に當りては、八家中の一人は城代となり、留りて城郭守備の任に就き、殘餘の七人は、人持組各一隊の部將となる。而して人持組は全軍の先鋒となるべく、奧小將・表小將・大小將は總帥たる藩侯の側近に侍し、馬廻組の士更に之を警衞す。定番馬廻組は城代に屬して留守部隊となり、組外組は時宜に應じて馬廻又は定番馬廻を補充し、新番は近侍護衞を補助し、六組御歩は藩侯供方の任務に當り、又は太鼓法螺を以て合圖を掌り、持方足輕は弓・銃を執りて旗下に屬し、先手組足輕も亦弓隊と銃隊とに別れて、先鋒の人持七組に分屬し、大組足輕と割場付足輕とは馬廻組に隨ふ。是等の組別は、平時に於いて豫め凡そ左の如く組織せられたり。 人持七組各組頭一人、組員不定。 奧 小 將二組各組番頭一人、横目一人、組員不定。 表 小 將二組各組番頭一人、横目一人、組員不定。 大 小 將六組各組番頭一人、横目一人、頭一人、組員約二十三人。 馬廻十二組各組番頭一人、使役一人、頭一人、組員約二十七人。 定番馬廻八組各組番頭一人、頭一人にて二組宛支配、組員約十九人。 組外四組各組番頭二人、組員不定。 新番二組各組頭一人、小頭二人、組員不定。 御歩六組各組頭一人、小頭二人、組員不定。 大組足輕三組筒各組頭一人、小頭十人、組員五十人、手替十人、外に與力五人。 持方足輕七組[弓三組筒四組]各組頭一人、小頭六人、組員三十人、手替六人、外に與力三人。 先手足輕二十一組[弓七組筒十四組]各組頭一人、小頭二人、組員二十人、手替二人。 割場附足輕五十組[弓八組筒四十二組]各組頭二人、組員二十人。