第216回企画展示「中田邦造と図書館展」

期間:平成26年10月1日(水曜日)から10月15日(水曜日)
場所:閲覧室(3階)

[ 展示によせて ]

 中田邦造氏は滋賀県の生まれで、京都帝国大学で石川県出身の哲学者西田幾多郎に学び、昭和6年から15年にかけて、石川県立図書館長(第4代)としてさまざまな活動を展開しました。まだ本を読む機会の少なかった農村部の青少年に、読書の習慣を身につけてもらおうと読書学級や青少年文庫を作り、郷土の先人が残した歴史資料を収集・出版する他、石川県児童研究会(現石川県児童文化協会)を設立し、児童文化の育成に尽力しました。
 その後、東京帝国大学附属図書館司書官を経て、昭和19年、東京都立日比谷図書館長となりました。戦争が激化する中、図書館の蔵書とともに、個人が所蔵していた稀覯本を東京都として購入し、東京郊外に疎開させました。この蔵書疎開を取り上げたドキュメンタリー映画「疎開した40万冊の図書」は、平成25年に完全版が製作され、全国の図書館等で上映されて話題となりましたが、このたび金沢でも上映されることになりました。
 昭和24年、館長を辞した中田氏は、「読書学」の研究に打ち込む他、図書館教育にも力を入れ、日本の図書館界に大きな功績を残しました。
 今回の展示では、中田氏の著作、原稿、関連図書などをご紹介します。県内の図書館教育および日本の図書館界の発展に貢献した氏の思いを、一端なりとも汲み取っていただければ幸いに存じます。

展示資料:第216回企画展示 中田邦造と図書館展(pdf 430kb)
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