第236回企画展示「岩波文庫創刊90年」

期間:平成29年6月1日(木曜日)から7月30日(日曜日)
場所:閲覧室(3階)

 岩波文庫はドイツのレクラム文庫を模範とし、当時の岩波書店社長・岩波茂雄氏によって昭和2(1927)年7月10日に創刊された、日本初の文庫本シリーズです。発刊のことばに「真理は万人によって求められることを自ら欲し、芸術は万人によって愛されることを自ら望む」とあり、多くの人が手軽に古典・名著と言われる作品を手に取って読めることを目的として発刊されました。
 最初の刊行作品は小林一茶作『おらが春 我春集』や正岡子規著『仰臥漫録』、外国の 作品ではプラトン著『ソクラテスの弁明・クリトン』などの22点でした。
 さて、岩波文庫はカバーの背表紙下側の色で下記の5つに分類されます。

 青…思想・哲学・宗教・歴史・地理・音楽・美術・教育・自然科学
 黄…日本文学(古典)
 緑…日本文学(近代・現代)
 白…法律・政治・経済・社会
 赤…外国文学

 当初の文庫本はカバーではなく、色帯をつけたパラフィン紙のみで包まれ、色別で分類していました。カバー付き文庫本は昭和57(1982)年10月に登場し、昭和62(1987)年7月の新刊からはすべての本にカバーがかけられるようになりました。また近年は、旧版の活字を大きくしたワイド版岩波文庫のシリーズも刊行されています。
 今回の展示では、人気や評価の高いと思われる作品と解説本、岩波書店や岩波茂雄氏の関連資料などを並べています。
 世代を超えて、人々に愛され読み継がれてきた岩波文庫を、どうぞお楽しみください。

展示資料:第236回企画展示 岩波文庫創刊90年(pdf 810kb)
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